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2023.02.13

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50代からの終活のススメ⑥あらためて…50代から終活を考える

「終活」というワードで検索すると、「終活 何歳から」「終活 何から始める」「終活 切り出し方」などが続きます。

それだけ、「何歳から始めよう」「何から手をつけよう」「どうやって配偶者や親または子どもに話をしよう」と思っている人が多いということがうかがわれます。


何歳から始めるか、ですが、こちらのコラムのタイトル通り、50代から始めることをおすすめしたいと思います。

理由としては、いわゆる人生の下り坂にさしかかる時期であり、また定年を目前に、リタイア後のお金や生活、そして自身や親の介護について考え始める頃ということが挙げられます。


「亡くなったら、どうせ自分では何もできないんだから、備える必要なんかないよ」と仰る方がいらっしゃいます。

「戒名は要らないし、夫(や妻)と同じ墓には入りたくない」という思いをお持ちの方もいらっしゃいます。


そのような方が、もし何の備えもせずに亡くなった場合、一体どうなるかについて、考えてみましょう。

たとえば、夫または妻に先立たれ、最期は持ち家で一人暮らし、法定相続人は遠方に住む子どものみだったとします。

そうなりますと、預貯金などの流動資産はともかくとして、住んでいた家屋敷を相続する人がなく、遺品処分や不動産売却もなかなか進みません。

思い出がたくさん詰まった家が朽ち果てたり、それまでお世話になった隣近所の方に、心配や迷惑を掛けることになっても構わないと思われますでしょうか。


また、ご自分の葬儀や埋葬をどうして欲しいかについて、誰にも話をしておかなければ、遺された者は一般的な葬儀を執り行い、立派な戒名をつけ、さらにはよかれと思い、亡くなった夫または妻が眠るお墓に一緒に埋葬するのではないでしょうか。


このような繊細で深刻な事柄を、お迎えが近くなった80代になってから考えようとしたり、備えを始めようとしても、なかなか考えがまとまらなかったり、動くのも億劫になり、具体的に一つ一つ進めていくことが難しいという方がほとんどだと思われます。


そんな80代の方々の子世代は50~60代です。


親たちの終活が一向に進まないのを目の当たりにし、ときには強めに、ときにはやんわりと話すなど、様々なアプローチを重ねても、なかなか響かないことに疲れ果て、せめて自分の子どもたちには同じような思いはさせたくない、と強い決意を持っている人が多い世代ともいえましょう。

最終的には親たち自身が決断し、進めるにしても、現役世代の50代であれば、そこに至るまでの手助けや道案内くらいはできるはずです。

たとえば親たちと菩提寺に一緒に行き住職と話をしてみる、インターネットで検索して海洋葬や樹木葬を提案する、家の中の片付けを手伝うなど、いろいろとありそうです。

一緒に過ごす時間を少しずつ増やすようにするだけでも、会話が増え、お互いに言いだしづらかったことが話せるようになるかもしれません。

新型ウイルスと共存していくこれからは、今まで会うことを控えていた親たちにも積極的に会い、会話を重ね、終活を手助けしながら、自分の将来のことも考えていきたいですね。

◆シリーズ記事はこちら
・50代からの終活のススメ
・50代からの終活のススメ②
・50代からの終活のススメ③〜いつかは・だれもが・おひとりさま?備えは今から〜
・50代からの終活のススメ④~遺された人の立場で考えてみませんか~
・50代からの終活のススメ⑤
・50代からの終活のススメ⑥あらためて…50代から終活を考える

この記事の執筆者

事務局長 渡辺 寿美

一新総合法律事務所
事務局長  渡辺 寿美(わたなべ としみ)

一新総合法律事務所 新潟事務所所属

終活ガイド資格1級(心託コンシェルジュ)・不動産後見アドバイザー・メンタルケア心理士・産業カウンセラー・宅地建物取引士などの資格を取得しながら、30年以上、法律事務員として弁護士補助業務を行う。

相談者や依頼者、関係者の皆様のお話をじっくりお聴きし、正確に弁護士に報告することを心がけています。
法律事務所事務員・人生経験は長くなりましたが、まだまだ毎日が学びの連続です。
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