コラム

2023.01.20

コラム

遺産分割前の相続預金払戻し制度とは

この記事の執筆者

弁護士 後藤 晋太郎

一新総合法律事務所
弁護士  後藤 晋太郎(ごとう しんたろう)

一新総合法律事務所 新潟事務所所属

お客様の問題解決のために、私は、まず一人の人間としてお客様と真摯に向き合い対話を行います。その上で、一法律家の視点で法的解釈、具体的解決方法を明示していくことを大切にしています。
そして、お客様の満足のいく結果に繋がるように熟慮し、迅速かつ丁寧に取り組むことを心がけています。
ご相談いただいた後、お客様が問題から解放されたという安心感、解放感を感じていただけたら幸いです。
まずは一人で悩まず、些細なことでもご相談いただければと思います。

1.故人の預貯金を払い戻せるのか?

ご家族が亡くなると入院費用や葬儀費用の支払い、当面の生活費の工面に困ってしまうケースも多いのではないでしょうか。

金融機関の口座名義人が死亡すると、その口座は凍結されてしまい、遺産分割[1]が整うまでは、基本的に預貯金の払い戻しはできません。

そのため、配偶者や子であっても、生活費・相続税・相続債務等のためのお金が必要な場合にも、預貯金を利用することができないという不都合が生じます。

このような不都合に対応する方法があるので紹介したいと思います。

[1] https://isshin-inheritance.com/basis-category/split/

2.預金を引き出す方法

(1)遺産分割前の預貯金債権の行使

第1に、預貯金の一定額については、各共同相続人が「単独で」払戻しをすることが可能です(民法909条の2)。


預貯金の一定額とは、「相続開始時の預貯金債権の額(口座単位)×1/3×払戻しを求める相続人の法定相続分」により算出される金額であり、上限は150万円となります。

(2)預貯金債権の仮分割の仮処分

第2に、家庭裁判所から仮分割の仮処分を認めてもらうことで、金額の上限なしで、裁判所の認めた額の払戻しを受けることが可能です(家事事件手続法200条3項)。


保全処分の申立ては、遺産分割の調停又は審判と共に行わなければならないので、この制度を利用できるのは調停又は審判が申し立てられている場合に限ります。


葬儀費用の支払いや故人の債務の弁済、相続人の生活費の確保など、緊急性を認める事情が必要となります。


また、仮処分については金額の上限は定められていません。

しかし、他の共同相続人の利益を害さないことが要件とされているため、払戻しが認められる金額は限定されることが考えられます。

3.利用にあたって 

以上のとおり、金融機関の口座名義人が死亡すると、その口座は凍結されてしまい、原則として、遺産分割が整うまでは、預貯金の払戻しはできません。


例外として、①預貯金払戻し制度、又は②預貯金債権の仮分割の仮処分を利用することで、故人の預貯金を払い戻すことが可能です。


払戻手続きを金融機関に申請したり、家庭裁判所に仮分割の仮処分を申し立てたりするためには、様々な資料を収集したり、また裁判所が行う手続きに協力したりするなどの手間が掛かります。


相続についてお悩みでしたら、弁護士にご相談いただくことをお勧めします。


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