私ごとですが、実は最近、私自身にとってかけがえのない、とても大切な人を突然失いました。
その人はこちらのコラムを毎回読み、感想を述べてくれていました。(文章を書くことを生業としておりましたので、いつも厳しいコメントばかりでしたが^^;)。
そして直前には、「何歳になったら、必ず遺言書を作成する、という法律でもあったらいいのにね」とも話していました。
未だに信じられず、まだ夢の中にいるようです。
断捨離はかなり進めていましたが、その他についてはまだ全く準備しておらず、自分の思いを紙に書いて残すことなどはしていませんでした。
また、どのような葬儀にしたいか、誰に参列してもらいたいか、そんな話は一回もしたことはありませんでした。
別れのときは突然やってくるものです。
自分の「もしものとき」のことなんて、考えたくもない、という気持ちはとてもよくわかります。
でももし、あなたが遺すであろう大切な人に、なるべく迷惑をかけたくない、と本当に心から思っているのであれば…。
自分にとって大切な人が哀しみに暮れながらも、次々と迫られる選択や各種手続に戸惑うことのないように、自分の思いは何度も語っておいていただく、できれば紙に残す、さらに法律的に効力のあるものにしておく、といったことが必要になるのではないでしょうか。
また亡くなった後にどうして欲しいかを書く遺言以外にも、「人生会議」「アドバンス・ケア・プランニング」が必要な人もいるでしょう。
自分がどの程度の延命治療を望むかについて、主治医や親族に話しておいたり、紙で残しておかなければ、救急車で搬送後、医師はできる限りの延命措置を行うでしょうし、親族もなんとか命を助けてもらいたいと思うのは当然のことです。
でもそのような措置がその後の本人に身にどのような影響を及ぼすのか、またどれだけ苦しい思いをするのか、それはその時・その場の本人以外にはわかりません。
だからこそ、元気で、自分で判断できるうちに意思を表明しておくことが大切になります。
実は、身近な人を亡くしたときがこのような話をするより良いタイミングと言えます。
なぜなら、身近な人の死に接することにより、自分ごととして考えることができ、またそれを周囲の人たちにも話しやすいからです。
自分の身に降りかかったこのような事実をお知らせすべきかどうか、とても迷ったのですが、私は遺された者の立場で、これからも終活の大切さを皆様にお伝えしていければと考え、あえてこのコラムを書かせていただきました。
これからは、自身の経験に基づいた、終活コラムを書いて参りたいと思っております。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
◆シリーズ記事はこちら◆
・50代からの終活のススメ
・50代からの終活のススメ②
・50代からの終活のススメ③〜いつかは・だれもが・おひとりさま?備えは今から〜
・50代からの終活のススメ④~遺された人の立場で考えてみませんか~
・50代からの終活のススメ⑤
・50代からの終活のススメ⑥あらためて…50代から終活を考える
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