よくあるご相談

遺留分を請求された

【Q】姉から父の遺産の遺留分を請求されました。

父が亡くなりました。
相続人は、私と姉の二人です。

父は、私に全財産を相続させる内容の遺言書を作成していました。
父の遺産は、主に自宅の土地建物です。

姉にこのことを告げたところ、遺留分を請求されました。
どうしたらよいでしょうか。

【A】原則として応じざるを得ません。

相続については、亡くなった方(「被相続人」といいます。)が遺言を作成していれば、その意思が尊重されます。
相続人が二人いる場合に、一方のみに全財産を相続させるという内容の遺言も有効です。

ただし、被相続人の兄弟姉妹以外の相続人には、「遺留分」が認められています。

「遺留分」というのは、遺言書よりも優先される最低限の取得分のことです。

相続人が子どもだけの場合は相続財産の2分の1が遺留分として保障されますので、法定相続分である2分の1のさらに2分の1である4分の1がお姉様の遺留分となります。

お姉様から遺留分減殺請求がなされた場合、原則として応じざるを得ません。
しかし、遺留分の請求をされた場合でも、不動産の評価額など、遺産の内容を吟味することにより、支払わなくてはならない金額を減らせる場合もあります。

お姉様との話し合いがうまく進められない場合は、当事務所が代理人となって、お姉様に対する支払額の交渉をすることもできます。

この記事の監修者

弁護士 海津 諭

海津 諭
(かいづ さとる)

一新総合法律事務所 
理事/弁護士

出身地:新潟県新潟市 
出身大学:京都大学法科大学院修了
新潟県公害審査委員、新潟県景観審議会委員を務めています。
主な取扱分野は、相続全般(遺言書作成、遺産分割、相続放棄、遺留分請求など)です。そのほか、離婚、金銭問題、その他トラブルなど幅広い分野に精通し、相続・生前対策セミナーの講師を多数務めた実績があります。
また、『月刊キャレル』(出版:新潟日報事業社)に掲載のコーナー「法律相談室」に不定期で寄稿しており、身近な法律の疑問についてわかりやすく解説しています。


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