コラム

2020.06.17

コラム

基礎知識

新しい生活様式で私たちの暮らしや人との関係はどう変わっていくのか<その3>

前回、「ビデオ通話のように、カメラ越しなら話しやすいという利点もありそうです」と書かせていただきました。

☆新しい生活様式で私たちの暮らしや人との関係はどう変わっていくのかシリーズはこちら☆

 <その1>  <その2>

電話よりビデオ通話?

「オレオレ詐欺」に代表されるように、電話での声色はあまりアテになりません。

毎日のように会ったり、電話で話をしていれば、このようなことは起こりにくいはずで、子や孫のような声を久しぶりに聞いたからこそ、まんまと詐欺師に騙されてしまうというわけです。

相手を顔と声で確認できれば、このような詐欺は少なくなるでしょうし、ビデオで顔が見えることによる安心感で、照れながらも親子間の会話が弾むということが期待できます。

とはいえ、まだまだビデオ通話は気軽なツールとはいえないですし、カメラで自分の姿が映ることを好まない方も多いので、新しいモノ好きだったり、小さいお子さん、お孫さんの顔が見たい!という人に限定されるのかもしれません。

親の心子知らず…

オンライン帰省で喜ぶ親や祖父母たちの様子を見ていると、私たちが思っている以上に、もっと子どもや孫たちと話をしたい、会いたいと思っていて、さらにもし出来ることがあれば、手助けしてあげたいと考えていることが窺い知れます。

そして子供や孫たちも、そんな親たちの気持ちを薄々わかっていながらも、何か用事でもない限りは、自分から連絡をするのは億劫になりがちです。

また用事があって電話をしたところで、話が続かず、あっさり「じゃあね」となっていることが多いように思います。

日頃そんな会話しかしていないような状況にも関わらず、久しぶりに帰省した子どもや孫たちから、いきなり財産状況について聞かれたり、ましてや「遺言書を書いて欲しい」と言われたときの親や父母の気持ちはどうでしょうか。

「久しぶりに会ったのに財産の話ばかりする(泣)」「遺言書なんて書くものか(怒)」という感じでは?

一方、子どもや孫からすると、「親や祖父母のことが心配で、忙しい中、帰省してやったのに(哀)」、「せっかく大事な話をしているのに、怒ってばかりで話にならない。気が短くなったなぁ(落胆)」というところでしょうか。

非常に残念で悲しいすれ違いです。このような心のすれ違いが続けば、親子の関係性は悪くなる一方です…。

まずは話す機会を増やすこと

これまでは、電話で話すことすら滅多になく、一ヶ月、数ヶ月に1回だった帰省が、ビデオ通話によるオンライン帰省で頻回になれば、日常的な会話、たとえば、昨日何を食べたかなどの些細な話が少しずつ増えてくるでしょう。

会話をすることは、高齢者の方にとっては認知機能低下防止にもなりますし、何を考えて、どのような暮らしをしているかなどがわかるようになります。

ただ、いくらビデオ通話が便利だからといっても、それだけに頼り続けることは避けなければなりません。

機器の使い方に慣れていない方が多い上に、ビデオ通話にはタイムラグがあるため、会話にズレが生じ、ストレスを感じる方もいらっしゃいます。

あくまでも、会って話をすることができない時の便利ツール、会えるときまでの「繋ぎ」として考えていきましょう。

話を「聴く」ことの大切さ

前回書かせていただいたとおり、親と会える時間は皆様が思っている以上に少ないです。

afterコロナ下で実際に会えた時には、限られた時間ではあるでしょうけれど、まずはじっくりと親や祖父母の話を「聴く」ことを中心に時間を割いた方がよいと思います。

「遺言書を書いて欲しい」というような自分の考えを、性急に・一方的に通そうとする前に、まずは相手の話をじっくりと聴くことが大切です。

次回は、話す機会が増え、話を聴くことができた後、どうやって自分の想いを伝えていくのか、についてお伝えしたいと思います。

この記事の執筆者

事務局長 渡辺 寿美

一新総合法律事務所
事務局長  渡辺 寿美(わたなべ としみ)

一新総合法律事務所 新潟事務所所属

終活ガイド資格1級(心託コンシェルジュ)・不動産後見アドバイザー・メンタルケア心理士・産業カウンセラー・宅地建物取引士などの資格を取得しながら、30年以上、法律事務員として弁護士補助業務を行う。

相談者や依頼者、関係者の皆様のお話をじっくりお聴きし、正確に弁護士に報告することを心がけています。
法律事務所事務員・人生経験は長くなりましたが、まだまだ毎日が学びの連続です。
一般社団法人縁樹へのお問合せも担当しております。
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