そろそろお盆です。
今年は4年ぶりに行動制限がない夏になりましたので、親族が久しぶりに集まり、皆さん揃ってお墓参りに行くご予定をされているご家庭も多いのではないでしょうか。
昭和の時代は、親・子・孫の三世代で生活を共にし、親と暮らす長男などが家屋敷や家業を継ぎ、仏壇やお墓を守っていくというのがごく当たり前のことでした。
子どもが少ない令和の今は、核家族で暮らし、先祖代々を祀るお墓がある菩提寺は、遠く離れた実家の近くにあることなどから、ほとんどお墓参りには行かなくなった、という方が増えていると聞きます。
遠方までお墓参りに行くのは大変、お墓の維持費もかかる、またそのお墓に新しく入る人がいないなどの理由から、自分の代で墓じまいをしたいと考える方が多くなっている一方で、自分の葬儀や法要、入る墓のことなんて今から考えたくもないという方もいらっしゃるようです。
墓じまいを行うには、お寺様との話し合いや埋葬先の選定、魂抜きや撤去の費用やお寺の離檀料など、それなりの手間とお金がかかります。もし自分の代で墓じまいをしたいと考えていらっしゃるのであれば、お元気なうちにご検討いただいた方がよいと思われます。
墓じまいについてはこちらもご参照ください。
また、お墓を継ぎ・守ったり、法要を行うべき者は誰かということについては、民法第897条につぎのように定められています。
1.系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。
2.前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。
民法第897条
このように、お墓があっても、地域の慣習は特になく、継ぐ立場の者がいない、または継ぎたい人がいない、そして親族間で継ぐ人を決めることも難しいという場合、家庭裁判所に申立をしなくてはならないということがしっかりと書かれています。
もし、法要やお墓のことで、親族間で揉めて欲しくないので、事前に決めておきたいというときは、一つの方法として、遺言書で「祭祀承継者」を指定しておくことをおすすめしております。
一新総合法律事務所では、遺言についてのご相談を初回無料で承っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
日本人はご遺体の火葬、火葬場でのお骨拾い、お墓への納骨、そして法要などを経て、故人がこの世からいなくなったことを少しずつ受け止め、受け入れていくのだそうです。
遺された立場からすると、手を合わせる仏壇やお墓がなく、法事・法要の機会もないというのは、寂しいことかもしれません。
お盆を機に、「先祖代々のお墓に入りたい」「子どもたちにはお墓を守って行って欲しい」「自分の代で墓じまいをしておきたい」など、あなたの大切な人やあなたご自身がゆっくり眠れる場所についてじっくり考え、そして子どもや親族の皆様に、あなたの正直なお気持ちをお話ししてみませんか。
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