弁護士　下山田 聖

相続の問題は、紛争になるかどうかは別にして、たいていの人が経験する問題です。

相続人が残した遺産を、共同相続人間でどのように分けるかというのが典型的な問題ですが、死後に遺産分割について争いにならないよう、遺言書を作成しておくというのも、相続の問題に含まれます。
また、故人に負債があり、これを相続したくないという場合には、家庭裁判所で相続放棄という手続とすることも必要になります。
また、遺産の中に不動産が含まれていた場合には、不動産登記の名義を変更する必要がありますし、控除額を超える場合には、相続税の申告が必要になる場合もあります。

相続の問題は、共同相続人のうちの一人だけが被相続人から生前に贈与を受けていたり、生活の援助をしてもらっていたり、逆に、被相続人の面倒を見ていたり、といったような、共同相続人間における過去の出来事が持ち出される場合もあります。
相続の案件を進めるにあたって、法的には結論を左右しない部分について、感情的な対立が発生することもしばしばあります。
また、相続発生前は共同相続人間で良好な関係性であったにもかかわらず、相続発生後に関係性が悪化し、当事者間での協議が困難になってしまうケースも珍しくありません。

また、戸籍を取得してみたところ、知らない共同相続人がいたり、調査をしなければ遺産（負債も含む。）の全体像が判明しなかったり、というケースもあります。

私としては、相続の問題に限らず、「弁護士に頼まずに解決できるのであれば、それが一番よい」という認識を持っています。
ですので、ご相談にいらっしゃったからと言って、必ず依頼をしてくださいと申し上げることはありませんし、「弁護士に依頼しないと大変ですよ」と不必要に不安を煽ることもしません。
「弁護士に頼むか頼まないか」というのは、相談者の皆様自身が、自由に決めるべき事項ですし、その選択は最大限尊重したい、という考えです。

これまでに多くの相続案件を担当してきましたので、法的な側面から様々がアドバイスをさせていただくことできるかと思います。
お気軽にご相談いただければ幸いです。