これまで10回にわたり、「新しい生活様式で私たちの暮らしや人との関係はどう変わっていくのか」というコラムを担当して参りました。
新型ウィルスが猛威を振るい始め、全国に緊急事態宣言が出たのが昨年の4月。
ウィズコロナの生活も1年半が過ぎ、今や日本列島は第5波に襲われています。
ニューノーマルの日々は
この1年半で私たちの生活様式は一変しました。
親類縁者が大勢集まっての食事会、狭い会議室での大勢での議論、知らない人と肩が触れ合うほどの立ち飲み、歌い踊ったカラオケルーム、お祭りの人混み、ライブ会場での熱狂、顔を近づけての内緒話…。
働いている人にとって、以前は何気なくやっていたこのようなことは、今は全くできなくなりました。
どれも人とのコミュニケーションをとる上で、とても大事なことであるにもかかわらず、です。
いろいろなことが自由にできなくなって淋しい、という気持ちがある一方で、以前のようにはもう戻れない…という感じがしています。
「いつかの話」は、いつ・どうやって
ソーシャルディスタンスを保った生活を継続していく上で、最も心配なのは、離れて暮らす親族や知人らとの仲が疎遠になってしまうことではないでしょうか。
残念ながら、今年のお盆も、帰省はかなり難しい状況です。
もし久しぶりに親子で顔を合わせることができたら、いつかのために、「介護・葬儀・相続」の話を具体的に話しておきたい・聞いておきたいという方も多かったはずです。
会えない時間が長すぎて、残された時間がどんどん短くなっていきます。
とはいえ、電話やオンラインで「いつかの話」をするのは大変なことです。
「倒れたら誰が面倒みたらいいのか(または、みてもらいたいか)」とか「葬式はどこで行うのか」とか「家屋敷は誰が継ぐのか」…なんていう話は、どのような場合であっても、お互いにしづらいものですし、一体どうやって切り出そうか…、と悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。
子ども世代として
子ども世代から自分の意向や希望を親に伝える前に、親が何故そういう考えに至ったのか、ということに焦点をあて、まず親の話を傾聴してみることが重要になってくると思います。
つまり、親が過去にどういう経験をしてきたのか、今現在は何を考え、何を悩んでいるのか、どうして欲しいのかということをじっくり聴き、親の生き様や考え方を尊重し、心細く感じていることなどをきちんと聴いた上で、子どもから親に対し、「できる」「できない」を伝えてみることが大切なのではないでしょうか。
親世代はどうか
また、年齢にかかわらず親世代の方は、配偶者や子どもたちに対し、倒れたときには誰に面倒を見てもらいたいか、もしものときにはどのような葬儀を望むのか、自分の死後に何を残し、継承していってもらいたいのか、心身の自由が利かなくなったり、自分がいなくなった後のことを少しだけ想像し、話すだけではなく、きちんと書き残しておくことが重要です。
もしも「今年も直接会えないお盆になってしまった…」と淋しく思っているのでしたら、お互いに電話を掛け合ってみる、そしてエンディングノートなどで、心静かにご自身のことを振り返ってみる、という数日間にされるのも良いと思います。
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