新しい生活様式にも慣れて
新しい生活様式にも、少しずつ慣れてきましたが、厚労省ホームページに掲載されている「新しい生活様式の実践例」をあらためて眺めてみました。
まず「一人一人の基本的感染対策」のうちの「感染防止の3つの基本」として、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いとあります。
そして「日常生活を営む上での基本的生活様式」では、ご存知「三密の回避」が核となっています。
「日常生活の各場面別の生活様式」と「働き方の新しいスタイル」を読んでみても、人との距離を取りましょう、少人数で行いましょう、用事は素早くすませましょう、そしてオンライン推奨というようなフレーズが並びます。
私たちは、こういった呼びかけをしっかり守って、外出先では、たとえ暑くても一日中マスク着用のまま過ごし、あらゆる場面において人とのスペースを空け、買い物なども手短に済ますようになっています。
その結果、仕事やプライベートでも、リアルで会うことが稀になり、大笑いしながらくだらない話をすることもすっかり少なくなりました。高齢者や持病がある人とは、実際に会うことが難しくなり、親しく握手したり、気軽に肩を叩いたりすることもできなくなっています。
変わる葬儀
そして葬儀の形も大きく変わりました。
今までの葬儀は、人との距離は近く、密閉された室内に多人数が集まる、三密の最たるものですから、コロナ禍では同じような形式では執り行うことができません。
永遠の眠りについた方のお顔を拝むことなく、また、思い出話をしながら会食したり、ご遺族の肩を抱いて哀しみを分かち合う機会が奪われています。
亡くなった後に「最小限の家族だけで見送らせていただきました」との報せを受け、ショックを受けた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
最近は本人や遺族の意向で、葬儀を小規模に行うことが多くなってきていましたので、今後は「オンライン葬儀」も一般的になっていくのかもしれません。
遠方だったり、体調が優れなくても参列することができますが、直接お見送りができないのは、やはり少し寂しい気がします。
繋がる・繋げることの大切さ
その2で書かせていただいたとおり、オンラインで繋がることで、以前に比べて会話が増えたり、絆が深まった家族も確かにあるでしょう。
でも、直接触れあえないことは、どのような弊害を生むことになるでしょうか。
またオンラインや電話だけでの会話や口元がマスクに隠れていることによるコミュニケーション阻害、心のすれ違いは生じていないでしょうか。
新型ウィルスの感染拡大により、心身の健康や人との心の触れ合いや会話の大切さをあらためて感じる今。
三密に注意を払いながら、大切な人との会話を今まで以上に重視し、思いを繋いでいくことをさらに意識していく必要がありそうです。